第23章 余暇(遊び・スポーツ・芸術・リラクゼーション)
余暇を楽しむ上での問題点とその解決策について、以下の観点から論じてみます。
(23-1) 遊び
障害があるため遊べない子供達を支援する道具が数多く考案されています。
電気的にそれほど複雑でない装置を米国ではシンプルテクノロジー(Simple Technology)と呼び、それらは学校や家庭でさかんに利用されています。その目的は、障害が重度であっても、早期から子ども達が自分で出来る経験を味わうことで、彼らのコミュニケーションを行う意欲を育てようという点にあります。同時に、コンピュータを用いた生活に結びつけて行くためスイッチやコンピュータ操作の訓練を遊びの中で行うといったねらいもあります。わが国ではセンサー等を利用したハイテクおもちゃが数多く市販されているものの、障害を持つ子供達への活用は十分とはいえないようです。それは、ハードウェアの不足よりも、重度障害を持つ子供達は自ら遊べないものであり、遊んであげなければとする療育、教育観によるところが多いようです。
電動玩具 | BDアダプター トイケーブル | |
スイッチラッチ スイッチタイマー | スイッチ |
玩具の電池ボックスにアダプターを挿入する。 | |
必要に応じてスイッチラッチやタイマーを接続する。 |
コンピュータゲームは、動きに制限のある人にとって利用しやすい遊びの1つです。コンピュータはバーチャル空間を容易に作りだし、その中で活動する体験を与えてくれます。これらの遊びについては、「第1部 コンピュータ操作を補助する装置」を参照して下さい。
(23-2) スポーツが楽しめない場合
電子支援技術を用いて、障害のある人たちがスポーツを楽しむための製品やサービスが、今後出てくると思われます。
(23-3) 音楽・美術を楽しめない場合
障害のある人達の芸術活動を支援する製品を紹介しています。
(23-4) リラクゼ−ションを助けたい場合
人は誰も、時にはリラックスする必要があります。そんな時、多くの人は好きな環境に移動するでしょう。しかし、障害があり自ら移動できない人もいます。そういった人達の好みの環境を作り上げるための製品が紹介されています。