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討論会「障害のある子どものためのデジタル教科書の在り方を考える」開催のお知らせ

[ 2010年08月20日 ]
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申込者数が定員に達しましたので、申込を締め切らせていただきました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
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討論会「障害のある子どものためのデジタル教科書の在り方を考える」

●主催:東京大学先端科学技術研究センター バリアフリー系
●日時:2010年9月5日(日)13:30‐16:00
●場所:東京大学先端科学技術研究センター 4号館2階講義室
●主旨:
2008年6月に教科書バリアフリー法が成立して障害のある子どもへの教科書デジタルデータの提供が明文化されましたが、一部の発達障害などの障害のある子どもにはスムーズにデータ提供が行われない状況が続いています。しかし、社会におけるデジタル書籍の急速な普及は教科書そのもののデジタル化を後押しする力となりつつあり、すべての子どもへデジタル教科書を提供しようという動きも始まっています。
つまり、障害のある子どもに対してどのように教科書のデジタルデータを提供するかという議論をしている間にも、障害のある子どもへの配慮とは別の動機から、すべての子どもへデジタル教科書が提供される時代が近付きつつあります。これまでは、教科書のデジタルデータの提供におけるデータフォーマットを何にするかの議論ばかり論じられている感がありますが、本当に重要なことは社会的に大きなこの変化の中で、障害のある子どもたちの教育の機会がほかの子どもたちと同様には保障されない事態を回避することです。
今起きつつある大きな変化の中で、ともすれば障害のある子どもへの配慮を置き去りにしたまま進んでしまうことが懸念される教科書のデジタル化を、障害のある子どもにとってもきちんとメリットのあるものにするためにはどうすべきかを皆様と一緒に考えてみたいと思います。
これまでの教科書のデジタル化の議論では関係者の共有する知識やそれぞれの論者の主張の前提となる条件が異なっていた点が大きな問題の1つと考えます。そこで、本討論会では、まずは出来るだけ広い視点からの話題提供を受け、その知識を共有した上でデジタル教科書を真にアクセシブルにするための議論、障害のある子どもにとってメリットのあるものにするための議論を行っていきたいと思います。

●申し込み方法
参加費は不要ですが、申し込みアドレス(dt@at2ed.jp)までお名前・ご所属・ご連絡先をお知らせください。定員60名に達し次第締め切ります。
※なお、事前の準備の必要性がございますので、情報保障を必要とする方や車いすに乗られている方、介助者を伴われる方などは、その旨を明記くださると幸いです。

●プログラム:
13:30-13:35 討論会の主旨説明(東京大学先端研 中邑賢龍)
13:35-14:50 話題提供とプリディスカッション

(1)様々な障害からみたデジタル教科書へのニーズと対立(司会:中邑)
・肢体不自由や発達障害にとってのデジタル教科書の意味と課題(河野俊寛:先端研)
・視覚障害や盲ろうにとってのデジタル教科書の意味と課題(大河内直之:先端研)

(2)デジタル教科書をアクセシブルにする技術 −完璧にアクセシブルな教科書は存在するか?−(司会:中邑)
 ・録音などマルチメディア化がユニバーサルなデジタル教科書への道?
(ワシントン大学 近藤武夫)
・デジタル教科書をアクセシブルにするTTSなどの支援技術
(岡耕平:先端研)
・デジタル教科書のフォーマット −PDF, Word, DAISY, Epub, Html5?−
(巖淵守:先端研)
・デジタル教科書をアクセシブルにするコスト (近藤武夫)

(3) デジタル教科書時代を迎えるにあたって欠けているもの(司会:中邑)
・デジタル教科書を使ってどう教育するか?―デジタル教科書時代の子どもの能力感―
(河野・高橋・平林)
・デジタル教科書で学んだ子どもたちの向かう先 入試は開かれているか?(近藤)

14:50-15:00 休憩

15:00-15:50 討論
討論者としては以下の方々を予定しております(敬称略)。
石川准(静岡県立大学教授)
樋口一宗(文部科学省特別支援教育調査官)
品川裕香(教育ジャーナリスト)
藤堂栄子(NPO法人エッジ代表)
河村宏(デイジー・コンソーシアム会長)
 他数名の方(現在交渉中です)
司会:中邑賢龍(東京大学先端研)

15:50-16:00 まとめ